印材三宝:鶏血石

「鶏血石(けいけつせき)」とは、印鑑を作るための素材、印材と呼ばれるものです。 たくさんある印材の種類の中でも石が元となっている「石材」。更にその中でも印材三宝と呼ばれる内のひとつになります。 血という文字が名前に使われているだけあって、非常に美しい朱色をしたその石は、元々、原産国である中国のまたごく一部でしか取れないとても希少な天然石であり、幻の石とまで言われるほどの高級な石材のひとつです。

日本ではもっぱら象牙や牛角など、動物の牙などからできる印材を用いた印鑑が有名でもてはやされているのですが、中国では石材が一般的であり、またその素材の高級さなどから地位を表すものとしても古くから使われてきています。
その中でも、鶏血石は友好の意を示すものとして、中国から諸外国に贈呈されることがあり、日本でも1972年、「日中国交正常化条約」の締結のとき、当時の周恩来総理が日本の田中角栄元首相に鶏血石でできた最高級の品質の印鑑を贈呈されたという話もあり、歴史的背景を見ていく上でも欠かせないものです。

日本のごくごく普通な印鑑に触れていると不思議に感じてしまうことが、石材というものは愛でるものでもあるということです。
日本の印鑑と言えば、実用的なものとして広く親しまれているので、その見た目もほぼ統一された形をしています。ですが、石材で作られた中国の印鑑たちは、なんと虎や龍の形をかたどられていたりと実に様々な形をしています。
これを目で見て愛でたり、手の中に入れて撫でたり(手択といいます)、彫られた印面自体を更に自分の手で彫ってみるなどしてとても愛されているのです。

鶏血石のできかたというものは、凝灰岩(火山灰が地上や水中に堆積してできたもの)になるのですが、約1億年前ジュラ紀末期に形成されたものという、長い年月を経て、手元にやってきたものですから、その歴史に思いを馳せて、尚の事愛されているのでしょう。

お勧めサイトのご紹介

はんこ(印鑑)とあんこ
http://www.epispeed.com/
芸術性の高い竹根印鑑
http://www.cccomc.org/